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アヒル番外地

すでに人生半世紀、朝昼晩につれづれに

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2016-03-09 (Wed)  00:52

カナシイ再会

 休みの今日は寝坊を決め込んでいたというのに、セットした目覚ましが鳴る前、それも一時間半も早くに目が覚めてしまった。布団の中が暑いったら。
このところの陽射しの明るさに春を実感してたものの、昨夜はまたずいぶん暖かったというのに毛布を外さずにいたのが悪かった。
最近、また寝不足続きで肌が荒れて顔が痛くてしようがないからしっかり眠りたかったのに。
いつぞやの寒波の時から寝室の掃出し窓は雨戸を閉めっ放しにしてるおかげで睡眠そのものは深くとれてたような気がしてたけど、夜更かししてたっぷり朝寝坊の生活はもう出来そうもない。はぁ…。冬さんとはもうお別れなんですね…。

 昨日はレジ台で「ガーコちゃん」と呼ばれて顔を上げると、今のところに勤めるきっかけになったメーカーに勤めてたときの先輩の顔があった。
「えーっ、久しぶりですね、びっくりしました!」
ちょうどレジ交代の時間だったんで、売り場に移動。
誰かに、この店に知ってる人が勤めてると聞いてきた、ということだったけど、それが誰かはわからずに寄ってみたら、そこにいたのが私だったのに驚いたそう。
「前のところは辞めちゃったの?」
「はい。なかなか難しいこともあって。ちょっと私には無理でした」
「ガーコちゃん、レジ打ちまでするんだね!」
「品出しもなんでもやりますよ」
「大変でしょう?」
「ううん、ノルマもないし、うるさく言われることもないから気がラクです」
 美人で長身、ほっそりした体つきのその先輩はとても販売力があって、機嫌のいいときはとても優しくいい人で、家にも何度か誘われて遊びに行かせてもらったこともある。料理が上手で、きれいに整頓された家の中にちょこちょこっと置かれてる可愛い小物が意外だったっけ。
だけど、ふとしたことがあってから、それからずっと疎遠になってしまっていた。
「今はどうしてるんですか?」
「それがね、実はパチンコ屋でさ。だってね、この歳になるとね、もうね、仕事がないの」
 退職後もそれまでの経験を生かした勤めをずっと希望してあちこち受けたところが、なかなかうまくいかなかったようで。持病に更年期が重なり、ちょっと自分を抑えられないところがあって、退職したいきさつがいきさつだったから、このあたりで関連の仕事はちょっと難しかったかもしれない。運よく勤められたところも結局は長続きしなかったようだ。
おまけに悪いことは重なるもので、実家でもいろんなことがあり、弟さんがパチンコに狂い一家離散、借金を抱えて大変だったとのこと。その彼女がパチンコ屋勤めとはなんということなのか…。
「でもね、もう、辞めるの。だってね、見て、私のこの手」
差し出した両手の中指はひどく腫れあがり、骨まで変形、ほかにも色が変わった爪、あまりに痛々しい。以前からひどかったリウマチの症状がいっそうひどくなり、7万円もする注射を月に一本、半年間続けたところで全く効果がなかったとか。
 来月になったら勤めてどれだけになるって言ってたかな、わずかなりとも失業保険がもらえるから、その間、また別の所を捜すことにしたということで。
「この曜日だったら家にいるから遊びに来てね。ごちそう作ってあげるからね。ケータイの番号も変わってないから。お花作りも上手になったんだよ、作ったのあげるね」
教えてくれた家の引っ越し先は方向音痴な私でもなんとなくわかりそうなところだったが。
 もう高い化粧品は買えないから、いいのがあったらサンプル頂戴、って言われて用意してあげたら喜んでくれたけど。いくらなんでもパチンコ屋務めしてただなんて。
最後に会ってから、もう6,7年になるだろうか。その間、どれだけ退職せざるを得なかったことを後悔して、唇をかみしめ、つらく苦しい思いを抱えてきたんだろう? そのことを想うだけでも胸の痛くなる再会だった。

IMG_1149 (編集済み)

先週の朝刊に載っていた「フランス人は10着しか服を持たない2」の宣伝広告
タイトルを見てるだけでも参考になりそうなので切り抜き
どれも当たり前のことだけど、意識するとしないでは違いは大きい
amazonのレビューが面白かった

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最終更新日 : 2016-03-10