この間、草むしりをしようとして外へ出たらさっそく雨が降り出して、家の中へ戻ろうか迷いながら続けてましたら。
「アヒル野さん?!」という声がして、傘をさして立ってる人の姿に、もしや、と駆け寄るようにして近づくと
「あ、やっぱり! 葵さん! わぁ、嬉しい、私、ずっと会いたかったんですよ、てか、一度、お家にいったことあったんです。けど、車がなかったから、きっとお留守だったんですよね! お元気でした?」
久しぶりに会ってやたら懐かしいのと嬉しいのでいっぱい。
けど、私がそちらのお宅に何年かぶりに寄ってみようと思ったのは実は回覧板で町内の新しい役員がご主人でなく奥さんの名前になってたから。
その後、いろいろ思ううちになんて言っていいやらわからなくなってなんとなく行きそびれてしまってた。
「そう、主人が亡くなって、私が役員になっちゃってるのよ」
葵さんのお宅へは娘が保育園に上がる前、よく遊びに行かせてもらってた、いわゆる、ママ友。
公園に行った時に初めて声をかけて誘ってくれたのが葵さんで、でも、ご主人のお母さんであるおばあちゃんもいるし、ご本人は午後は自宅で音楽教室を開かれてたからいつもそんなに長い時間ではなかったのですが、ちょこちょこ遊ばせてもらってたのはとても懐かしい記憶です。
「ご主人、どうされたんですか?」
「若年性アルツハイマーで、亡くなってからもう2年」
「そうだったんですか?」
「そうなの。その前に叔父ちゃんが亡くなって、叔母ちゃんも送って、いまは面倒を見るのは実家の母だけになっちゃった」
その叔父ちゃんや叔母ちゃんのことも昔からよく話題にされてたし、会ったこともあったから、私にとって全く知らない人ではなくて。
葵さんの以前とかわらない明るい声に次から次に募る話がいっぱいあって、立ち話しながら、家に入ってもらおうか、部屋はそんなに散らかってなかったよな、でも、テーブルの上がミニ扇風機やレシートやなんかでぐちゃぐちゃになってたからちょっと無理。きれい好きな葵さんの前にあの部屋は晒せないし、等々思ってるうちに雨がひどくなってきた。
「葵さん、あの、私、葵さんちに遊びに行ってもいい? まだいっぱい話したいし。家に上がってもらってもいいけど、とっ散らかっててちょっと恥ずかしすぎる。それか、どこかにご飯を食べに行ってもいいですけど、どうかしら?」
でも、お母さんの所にも行かなければならないのでは時間ないかな?、と突然の私の申し出に嫌がられても困るので、断る口実も先に提示したものの、
「ううん、いいのよ、母には、今日は行けないよ、って先に連絡しておけばいいから」と言われて、じゃあ、ケータイ番号教えて、って急いで家からメモ帳とペンを持ってきたら、スマホを持って待っててくれた。
「やだ、私ってば慌てて。スマホにそのまま入れたらいいのにね」
と縁台においてあったスマホを持ってきて番号入力して発信。
「これが私の番号です」
じゃあ、いつがいいかしら?、私は〇曜日と△曜が仕事なんですけど、とさっそくスマホのカレンダーで予定を見ながら、
「来週は月曜日でも火曜日でも大丈夫だけど、それじゃあ急すぎます? お家に帰って予定見ないとわからなかったら10月のもっと後でもいいです」
なんか、一方的に自分ばっかり嬉しくて懐かしがって舞い上がってるだけでは悪いので、ここでも先伸ばしからフェードアウトの逃げ道も用意しましたが、
「じゃあ、月曜日のお昼にしようか。でも、お昼はどうしよう?」
「なにかお弁当でいいですよね」
「じゃあ、一緒に買いに行くにする?」
「ううん、いいの、いいの。私が誘ったことだから私が奢ります。葵さんは場所だけ提供してください。コンビニ弁当だけどいい? なにか適当に買っていきますね」
というわけで。前置きが長くなりましたが、今日は久しぶりご近所さん宅へ訪問。
肝心の話題、等々はまた明日書きます。
令和4年9月26日(月) 晴れ
明日の安倍総理の国葬儀がどうか無事に執り行われますように…