祖母と母と着物と孫と
昨日は久しぶりの更新というのに母の愚痴をふんだらかんだら書いたら、今日は母からの電話にいろいろ記憶がよみがえってつっけんどんな対応。
それでなくとも風邪で調子が悪くてさ。今日は頭痛がひどくてほぼ一日寝てたし。
母とのことでは以前に書いたみたいなこともあって、時に嫌な記憶が思い出され、全て過去のことだから今更どうしようもないのはわかってるにしても、それでもなんとも言えない感情がこみあげてくるのはどうしようもない。
大変な中、苦労して育ててくれたことへの感謝はもちろん、年老いた今でもいろんなことをしてくれて、自分がそれと同じことを娘や孫にしてやれるかと問われたらまず無理。今、自分がこうしていられることだって母が私を生み育ててくれたからこそなんだけど。
すみません、人として子供としてまだまだ修行が足りません。
この間はふと祖母のことが思い出され、子供みたいに泣けてきて仕方なかった。
自分が着物を着る時って、なぜか必ず祖母と伯母と義母の姿が浮かんでくる。
三人とも普段、常に着物を着ていたわけでないし(むしろ、もんぺ姿の方がよほど多いし、義母に至っては「義母=姑」という存在になる前に亡くなってしまったから一緒に暮らしたこともなければ、そんなに何度も頻繁に会ったわけでもない)それでも何かしらの時、この三人はいつも着物だったからかな。
三人とも当たり前に着物着てて、それがとても自然だった姿に(そりゃそうだよね、昔はそれが普通だったんだもの)憧れるからか。
昨日もちょっと書いたけど、孫のちょろみーは着物好きになってほしいし、着物を着てほしいなー。
自分が持ってる着物はそんなにいいものでないから、それを継いでくれ、なんてたいそうなことは言えないけれど、それでもまぁ、リサイクル感覚で着れるものがあったら着てほしいと思う。
そういえば、先月半ば、着付け教室であった展示会は緑茶染の着物だっけな。
緑茶染ってお茶で染めると言うから、なんか、くすんだ色みたいな印象を持ったんだけど、見せてもらったどれもすごく鮮やかできれいな色目のものばかり。
緑茶だから特別というわけでなくて、草木染の一種なんだって。
あてるのはタダだからお勉強にどうぞ、ってのは決まり文句で、そこからいかに、ってのが商売なのはこっちもわかってて、でも、自分ではもう絶対に10万を超えるローンは組まない、って決めてるから、いいなぁ、って思ったところでそれまで。
ステキですね、いいですね、なんて返しながら、ほとんどが60万以上の商品、半額くらいになるんだろうな、なんて思ってたら案の定。
もうほんと、呉服業界はこれだから。
いいものはいいし、手が込んでるのもわかるんだけど、一般庶民が何十万もするものをそう簡単に買えるわけがない。
しかも、いいものであればあるほどお手入れにまたお金がかかって、自分みたいな貧乏性はなおのこと、汚したらどうしよう、ってもったいなくてやたら着れないし。
お値段聞いて、
「そうですか、でも、とても素敵だけど自分には無理なんで」
って言ったら業者のおじさんが
「そうかねー、でも、ここは胴裏と八掛と仕立はミシンだけど8万(確か、8万、そういったと思う)は決まってるからこれ以上はこっちも無理だからねぇ」
って言う。
「ミシン縫いですか?」
「そうなの、今はハイテクミシンて言って、ミシン縫いが普通なのよ。手縫いだと高くつくから、手縫いの場合は価格が全然違ってくるの」
とすかさず店長が言うのを聞いて、ああ、やっぱり。
そこで以前買った大島紬がなんとなくそんな気がして、ミシン縫いってなんかプレタっぽいっていうか、どう言ったらいいかわからないけど、なんていうかな、薄い感じっていうか。
ここではいつも、
「娘さんはもちろん、お孫さんも着れますよー」
って勧められるけど、ミシン縫いって洗い張りが難しいんじゃ? 特に紬の場合は。
じゃあ、やっとの思いで買ったあの着物だって孫にまでなんて無理じゃん。
まぁ、私だってそんな先のことを考えてまで買いませんが(だって、期待を押し付けたくないし、自分の中でそれを理由してまで買いたくない)、でも、だったらなお、ここではそんなに高価なものは買えないし買いたくないな、って思ったのは事実です。

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