スーパーおばあちゃん
2週間半ほど前になるか。
電話してきた母の遠慮がちの声は
「昨日、ちょっと転んじゃってね、手首の骨を折っちゃった」。
地区の文化祭だったその日。朝、公民館の入り口でけつまづいて転倒、その際ついた左側の手首をくじいてしまったとのこと。
「周りの人が急いで来てくれてね。その時は大丈夫と思ったんだけど、夜になったら色がひどく変わってきてなんだかずいぶん腫れてきたから病院に行ったらね、骨が折れてたって」
すぐに電話してくれれば自分が病院に連れて行ったものを、翌日の夜になって連絡してくるなんて。
そんなこと知らないから、休みだったその日は孫と遊んで、買い物ついでにポケモン獲りしてましたわ。
我が家から車で40分くらいかな、実家で一人暮らししてる母は寂しさをまぎらす意味もあるんだろうけど、七宝焼きにフラダンス、大正琴にグランドゴルフ(ゲートボールとはまたちょっと違うらしい)、髪バンド手芸、といろいろやってるところへ地区の役員、畑仕事と、まぁ、そんなこんな、日々が精力的に過ぎてくのはいいんだけど、手首をくじいたその日も
「だって、発表することになってたから」
と湿布を貼ってフラダンスと大正琴を披露してきたんだと。
翌日も休みだったんで、母の様子を見に行くことにすると娘が
「私も一緒に行くよ」と車を出してくれた。
「腫れがひいたら、ギブスにするんだって」
と言いながら、包帯からわずかに出た指先でそれなりなんとかこなしている様子。
一人暮らしはすでに30年以上になるからかなり気持ちが張っていて、こっちが何かしようとしても、
動かないと本当に動けなくなっちゃうから、
と時間をかけてもなんとか頑張っているようだった。
それからは仕事の帰りや休みの度にそちらに向かい、娘も心配になるのか、よく一緒に行ってくれる。
日々のつきあいのおかげか、ありがたいことにお弁当を作って持ってきて下さる方もおられるそうで、生活にはそう不自由してなさそうだけど、顔を洗うことからご飯の支度にかたづけ、お風呂に洗濯、思うだけで難儀なこと。
それでも、私たちが行って、
これしようか?、あれしておこうか?、
と声をかけても自分でするからいい、と手を出させない。
自分が子供のころだったか、スーパーおばあちゃん、なんて歌があったな。
歌詞は覚えてないけど、あれもたぶん、なんでも自分でやってしまうおばあちゃんの歌だったんじゃないかな。
頑張って一人でできるうちはいいけれど。
次に何かあったときはうちへ連れてくるか、自分が実家で生活することも考えないと。

孫の初宮参りにて
母と

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